『スクリーンに投影されるアメリカ』 岩本裕子 著
2001年9月11日、ニューヨーク。世界貿易センタービル崩壊の瞬間を、世界中が映画の一場面を観るかのように見守った。あの衝撃的な「テロ事件」から展開した歴史の流れ。氾濫する情報のなかで、私たちがもつアメリカへの認識は正しいだろうか。複雑なアメリカ社会を改めて見つめることは、決して他人事ではない、世界の今を考えることでもある。
著者の専門分野である米国史をからめながら、「大統領」「民族」「宗教」「人種」「ニューヨーク」をキーワードに、映画を通して「9月11日」以降のアメリカ社会と世界が向かう方向を考察した力作。