『通心日記 ――電子技術者小説集』澄野一樹 著 《オンデマンド》
■内容紹介
技術者小説『インピーダンス・マッチング』とその続編の合本。続編では、主人公・上田由理に、出荷した無線システムで通信エラーが発生するという知らせが入る。電波の遮蔽や反射が原因だと考えるのだが、次第に原因が絞られていき、意外なものが原因であることが判明する。また、同期の七瀬彩香が、退社した桐島と会ったと、由理に連絡してくる。彩香と桐島の間がどうなっても自分には関係ない、と由理は思うのだが……。業界人以外には馴染みの薄い技適の様子が描かれ、電子技術者にとっては「発振波形が正弦波となることの背景にある意味」が理解できる。他にも、人事査定や測定器データのとらえ方など、技術者の日常が描かれた作品。また、前作同様、音楽ネタもちりばめられている。
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心の中でプッと笑ってしまう会社での思い当たるシーンが多々ありで、とても読みやすい小説である。社会人になった技術者が、今さら、他人に聞けないような目からウロコの技術解説がところどころにちりばめられているので、特に技術者には読んで欲しい一冊である。
株式会社アンプレット 代表取締役
東京電機大学工学部電気電子工学科 講師
工学博士 根日屋 英之
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■著者プロフィール
1958年、東京都生まれ。
国立大学大学院修士課程修了(電子工学専攻)。国内メーカー勤務の電子技術者。小学生のときに「電子ブロック」に出会って電子回路に興味を持ち、電話級(現在の第4級)アマチュア無線技士の免許を取得。高校生のときにコンピューターのプログラミングを始め、デジタル回路や4bitCPUを使ったマイコンを製作。大学生のときにプログラミングのアルバイトをして、初期のパソコン(8bitCPUのBASICマシン)を購入。大学院修士課程修了後、国内メーカーに入社、組込み機器のデジタル回路・ソフトウェア・高周波回路の開発に従事、現在に至る。
【iPad版 通心日記 ――電子技術者小説集】もございます
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体裁:A5判・本文240ページ
発売:2010年11月
ISBN978-4-8636-45-4 C0093
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