『明治・大正の手紙』坂元光子 著 《オンデマンド》
■内容紹介
電話普及以前の日常生活に密着していた「明治・大正の手紙」についてまとめた論考。
「2.言文一致以前」では、手紙が郵便というシステムを通じて届くようになる過程と、庶民のリテラシイの向上について論じる。また、言文一致以前の日本語の状況や、手紙の文体や内容に関して検討する。
「3.手紙をめぐる言文一致」では、国家的ネットワークとしての郵便に伴う均質な声の理念の生成について分析する。
「4.手紙と親密性」では、書き言葉が音声に近接して行くことで生じる親密性について述べる。
「5.物としての手紙」では、手紙について文字や筆記具といった物質的な次元から分析することを試みる。音声の優位によって文字が「かたち」から乖離して「意味」へと純化されていく様子、そして筆記具に帝国意識が反映され、筆記具のありかたが統制されていく様子を描く。
「6.大正期の手紙に見る自由恋愛」では、大正期の手紙に見る自由恋愛について述べていく。
◼︎目次
1.問題と方法
2.言文一致以前
3.手紙をめぐる言文一致――国家のイデオロギー装置
4.手紙と親密性
5.物としての手紙
6.大正期の手紙に見る自由恋愛
■著者プロフィール
1983年、東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒。
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体裁:A5判・本文126ページ
発売:2008年12月
ISBN978-4-86360-003-4 C1030
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